
2026年の越境EC物流戦略が集結 「越境ECの未来を考える2026」イベントレポート
2026年3月12日、グランフロント大阪会場およびオンラインにて、ZenGroup主催セミナー「越境ECの未来を考える2026」を開催しました。
第3弾となる今回のテーマは、越境ECの生命線とも言える「国際物流」。各国の関税政策や通関制度が大きく変化する中、業界をリードする各社とともに、越境EC市場の最新動向や実践的な知見をお届けしました。
本記事では、当日の熱気を伝える会場レポートをはじめ、ZenGroupが語る最新の国際物流戦略、イベントレポート後編の予告を凝縮してお届けします。
目次
- 「越境ECの未来を考える2026」会場レポート
- ZenGroupセッション|12年間の失敗と改善から学ぶ越境EC物流の最前線
- UPSジャパン株式会社|小さくても世界で勝てる!越境ECの成長を加速させる『物流戦略』
- DHLジャパン株式会社|Eコマースの新しい競争軸:体験・信頼・価値観から考えるサステナビリティへの現実的な一歩
- 世界へボカン株式会社&株式会社SlowLife|なぜこのブランドは「自社配送」を選び続けているのか―越境EC物流の意思決定プロセスをひも解く―
- パネルディスカッション|2026年の物流トレンドと、リスクに強いビジネスモデル設計
- おわりに|参加者の声から見えた、越境EC市場への期待と意欲
1. 「越境ECの未来を考える2026」会場レポート
成長著しい越境EC市場への期待や、国際的な制度変化に伴う物流戦略への関心を受け、参加者数は過去最高の449名となりました。オンラインと会場のいずれも、参加者の皆様の熱心な姿勢が印象的でした。当日の活気あふれる様子を写真とともに振り返ります。
- 会場内の様子
会場はJR大阪駅直結の「グランフロント大阪 ナレッジシアター」。事業者に加え、個人事業主や学生を含め計143名に来場いただきました。開演前から客席の多くが埋まり、期待感に包まれていました。 - セミナー・パネルディスカッションの様子
業界の最先端を知る登壇者の方々に、最新の物流トレンドや戦略についてお話しいただきました。メモを取るペンが走り、会場全体が心地よい緊張感と熱気に満たされていました。 - 「越境ECのリアル」を可視化した展示スペース
ロビーには、ZenGroupが持つデータから「越境ECの今と未来」を紐解いたポスターを掲示。セッションの合間には、多くの方が足を止めて熱心に写真を撮る姿が見られ、参加者の皆様の関心の高さがうかがえました。 - 懇親会の様子
イベント終了後の懇親会では、登壇者への質問や自社の海外展開に関する情報交換が活発に行われました。積極的に名刺を交換する様子があちこちで見られ、新たなビジネスのつながりが生まれるエネルギッシュな場となりました。
2. 12年間の失敗と改善から学ぶ越境EC物流の最前線- ZenGroup CEO
オープニングセッションでは、ZenGroup代表取締役スロヴェイ・ヴィヤチェスラヴ氏が創業12年間の経験から導いた、「高コスト時代を生き抜く物流戦略」を紹介しました。以下にて内容を抜粋してお届けします。
①国際送料高騰化に負けない商品選定・価格設計
2016年に商品代金の13%だった国際送料の割合は、2026年現在、約25%にまで上昇しています。この高コスト時代において、国際送料の影響を最小限に抑え、消費者に選ばれ続けるためには以下の3点が重要になります。
- 高価格帯の商品を扱う
高単価な商品を扱うことで販売価格に占める送料の比率を相対的に下げ、利益率を確保するアプローチです。 - 送料込みでも海外より安く提供する
日本国内の販売価格と、海外での流通価格との差を活かし、国際送料を加算した総額でも、現地の競合店より安く提供できる価格設計を行います。 - 独自性の高い商品を扱う
「ここでしか買えない」という希少価値のある商品を扱い、送料を払ってでも手に入れたいという強い購買動機を醸成します。
②容積重量で損をしない梱包設計
国際輸送のコストを左右するのは、実重量ではなく「容積重量(サイズ)」です。ZenGroupのデータでは、容積重量は実重量の平均1.73倍に達します。「軽くても大きい荷物は送料が高くなる」というギャップを埋めるため、ZenGroupで約22%のケースで箱のサイズを荷物に合わせて最適化しました。この地道な梱包設計により送料を抑え、顧客満足度とクレーム防止を両立しています。
③通関制度・関税政策変更に即時対応できるコンプライアンス設計
過去12年間で弊社の物流に影響を与えた制度変更は26件。特に近年はそのスピードが増しており、フランスの小口貨物への課金制度は発表からわずか10日で施行されました。今後の急な制度変更を見据えて、AIを活用した正確なHSコード分類の自動化など、スピーディに対応できるシステムや体制を整えましょう。












