
日本のイーベイ・セラー73%がリユース品を販売、越境ECで中古輸出拡大
日本の中古品が越境EC(電子商取引)の輸出品目として存在感を増している――。
オンライン・マーケットプレイス大手「eBay」を運営するイーベイ・ジャパンは7日、リユース品販売の最新動向にリポート「Used in Japan Report」を公開した。同社の日本出品者の多くがリユース品を扱い、その数が高い伸びを示していることが明らかになった。カメラや時計、アニメ関連商品などが海外で評価され、家庭に眠る品々を輸出につなげる動きが広がりつつある。
リユースセラーは年19%増、73%が中古を扱う
「Used in Japan Report」によると、2025年に同社のプラットフォームへ出品した日本の事業者のうち73%がリユース品を販売した。リユース品を扱う日本の出品者数は23年から25年にかけて年平均19%のペースで増えており、中古品は日本の出品者にとって主要な取扱商材となりつつある。
出品者は大企業にとどまらず、地方の中小事業者や個人の副業層まで広がっており、新たに出品を始めた事業者も少なくないとされる。

同社によれば、年間売上高が1万ドル相当以上の日本の中小事業者は、25年にこうした中古品を211の海外市場へ販売した。米eBay Inc.は世界190以上の市場で事業を展開し、2025年の総取引高は約800億ドルと膨大だ。
今回のリポートは、そのうち日本の中古品と越境販売に特化した内容だが、いずれもeBayの内部データに基づく数値で第三者による検証は経ていない。リポートは日本リユース業協会が制定した8月8日の「リユースの日」に合わせて発表された。
カメラや時計、日本のポップカルチャーが評価される背景
日本発の中古品が海外で評価される背景には、成熟した二次流通市場と、状態の良さや希少性に対する海外バイヤーの信頼がある。国内にはカメラや時計、ファッション、ホビー用品などの中古品が幅広く流通し、製造国を問わず日本国内で保管・管理された商品は状態が良いとされ、海外バイヤーから一定の信頼を得やすい。
加えて、アニメやマンガ、ゲーム、トレーディングカードといった日本のポップカルチャー関連商品は希少性が高く、熱心な収集家の需要を集めている。同社によれば、出品者による正確な状態説明や梱包の丁寧さも取引の信頼性を支える要因になっているという。使用済み品を再流通させる取引は、資源の有効活用を重視する循環経済の観点からも関心が高まっており、新品輸出とは異なる付加価値を持つ分野として位置づけられつつある。
「かくれ資産」91兆円、越境ECが新たな受け皿に
国内に眠る遊休資産を海外需要へ結ぶ回路として、越境ECの役割が問われている。その前提として、国内で使われないまま家庭に保管された不要品、いわゆる「かくれ資産」の規模が指摘されている。
メルカリの調査では、日本の家庭に眠る不要品の推計価値は約91兆円、国民1人あたり平均で約71.5万円に上るとされる。国内市場では値が付きにくい品でも、海外では需要が見込める場合があり、越境ECはこうした遊休資産を海外需要につなぐ受け皿となりうる。
もっとも、リユース品の越境取引が輸出の一角を担うには課題も残る。一点物が中心の中古品は在庫管理や商品説明の手間が大きく、国ごとに異なる輸入規制や関税、真贋・品質をめぐる表示の適正化への対応も欠かせない。
ブランド品では模倣品対策や知的財産の観点からの確認も求められる。加えて、返品や国際配送に伴う物流コストの管理も収益を左右する。こうした実務への対応力が、リユース越境ECを一過性の伸びで終わらせず、持続的な事業へと育てられるかの鍵を握る。







