
ZenGroup、箕面に越境EC物流拠点を新設—検品能力8割増へ
越境EC支援のZenGroup(大阪市)は20日、箕面市に物流拠点「箕面物流センター」を8月1日に開設し、越境ECの海外発送体制を強化すると発表した。検品能力は従来比で約8割向上する見込み。
取扱量拡大が迫った越境EC物流基盤の増強
ZenGroupは海外向け購入代行サービス「ZenMarket」などを通じ、日本の商品を海外の消費者へ販売している。同社によると、越境ECの取引額は年々拡大しており、各事業の成長に伴って取扱量のさらなる増加を見込む。一方、既存の物流センターでは保管スペースと検品・梱包などの処理能力が上限に達することが見込まれていた。こうした需給の逼迫を背景に、処理能力と作業品質を維持・向上させる狙いで新拠点の開設に踏み切った。
同社は2026年1月にも門真物流センターの機能を楠根物流センターへ統合しており、1月の統合は拠点間の貨物移動を減らし配送のリードタイムを短縮する狙いで、今回の新設と合わせ、拠点の集約と拡張を組み合わせながら海外発送体制の再編を進めてきた。
国際送料の上昇や、各国の通関・規制対応の複雑化が続くなか、処理能力の増強は越境EC事業者にとって事業拡大の前提条件となりつつある
検品8割・梱包7割増、3拠点体制で海外発送を強化
箕面物流センターは延床面積は6,971.48平方メートル(約2,108.87坪)で、従来最大だった楠根物流センター(約4,300平方メートル)の約1.6倍で、同社の物流拠点としては最大。主な機能は、取り扱い商品の検品、保管、梱包、出荷で、作業台数を基準とした処理能力は既存体制と比べ、検品工程で約80%、梱包工程で約70%向上する見込みだという。

同社物流事業部の菅原晋・物流センター部長は、3拠点の連携によって取扱量の増加や繁忙期にも柔軟に対応できる体制を整えると語った。保管・作業スペースの拡張により、増加が続く取扱量を吸収し、海外配送のリードタイム短縮と安定稼働の両立を図る構えだ。
保管・作業スペースの拡張により、増加が続く取扱量を吸収し、海外配送のリードタイム短縮と安定稼働の両立を図る構えだ。同社はあわせて、AI技術の活用や作業プロセスの自動化・最適化も検討し、物流品質と生産性の向上を図る方針を示している。
越境EC物流拠点の立地と箕面市の地域経済
箕面市は企業立地と雇用の拡大を成長の柱に据える。船場地区は旧・繊維卸商団地を核とする企業集積エリアで、市は企業立地促進条例に基づく法人市民税や固定資産税の軽減措置で企業誘致を進めてきた。
市北部の彩都地区や新名神高速道路の周辺では、大型物流施設の集積も進む。ZenGroupの新拠点は社員16人とパートスタッフ約200人を配置し、うち社員10人とパート約200人を新規採用する計画で、地域の雇用拡大の一翼を担う。
こうした産業集積の追い風となっているのが交通利便性の向上だ。2024年3月には北大阪急行線が箕面萱野駅まで延伸し、御堂筋線と直通する路線で新大阪・梅田方面へのアクセスが改善した。市は延伸に伴い事業所が480所余り増えると見込んでいる。同市の人口は令和8年7月末時点で14万627人と、前年同月から428人増え、増加基調が続いている。






