
国内向けECカートランキング、海外販売支援アプリが首位 = カラーミーショップ
GMOペパボが運営するECサイト構築サービス「カラーミーショップ」のアプリストアで、2026年上期(1〜6月)に最も利用された有料アプリは、海外向け販売を支援するアプリだったことがわかった。国内向けの店舗運営をメインとするECプラットフォームでありながら、集客の定番だったSNS連携アプリを上回り、首位に立ったことが注目されている。
越境EC支援アプリが国内向け有料利用アプリランキングで首位に
首位となったのは、海外からの集客や決済、国際配送を代行するアプリ「ZenLink for カラーミーショップ」(ZenGroup:大阪)だった。注目されるのは、国内向けを主流とするプラットフォームのアプリストアで海外販売向けのサービスが最も利用されている点だ。
前年同期(2025年上期)の同じ利用ランキング|カラーミーショップ アプリストアで首位だったのは「Instagramショッピング連携」であり、交流サイト(SNS)を起点とした集客の定番として、長く上位を占めてきた。運営元は月商50万円以上の店舗を対象とした集計|カラーミーショップで同アプリが複数年にわたり首位だったとしており、利用率が最も高い定番アプリと位置づけてきた。
海外向け販売の支援アプリ「ZenLink for カラーミーショップ」は今回、前年首位だったこのアプリを上回った。このことは、国内販売を主眼としてきたプラットフォームでも、海外への関心が前面に出た形だと言えよう。ランキングはカラーミーショップ アプリストアがnoteで公表した「2026年上期の人気アプリランキング」にもとづくもので、対象は2026年1月から6月までの有料アプリの累計利用で、同ストアが自社の利用実績をもとに集計・公表した。
集客・販路拡大のアプリが上位を占める
2位以下にも、集客や新規顧客の開拓を後押しするアプリが並んだ。2位は前年まで首位だったInstagramショッピング連携、4位は複数の広告媒体へ自動で広告を配信する「BuzzEC」、5位は米グーグルの運用型広告「P-MAX」を自動化する「かんたん商品広告」が上位にランク。
一方、6位にはカゴ落ち対策、7位にはインボイス制度に対応した書類発行を効率化するアプリが続き、購入率の改善や業務効率化を担うアプリが並んだ。
上位を海外販売、SNS、広告といった集客と販路拡大に関わるアプリが占めた点が、上期の傾向を際立たせているだろう。
背景には、物価高や交流サイト上での購買行動の変化により、既存客の維持だけでなく新規顧客の獲得が店舗運営の課題として重みを増している事情がある。カラーミーショップは全国で約5万店が利用するとされ、その多くを個人や中小規模の事業者が占める。国内にとどまらず海外を含めて販路を広げようとする小規模事業者の動きが、ランキングの上位に映し出されている。
越境EC市場の拡大が中小の海外販売を後押し
中小事業者による海外向け販売への傾斜は、市場統計にも表れている。経済産業省が2025年8月に公表した令和6年度電子商取引に関する市場調査|経済産業省によれば、24年に米国の消費者が日本の事業者から国境を越えて購入した金額は3兆1,397億円(前年比6.0%増)、中国の消費者による購入額は2兆6,372億円(同8.5%増)と、いずれも増加した。円安も海外販売の追い風となっている。
ドル円相場は上期を通じて1ドル=160円台で推移し、7月には約39年ぶりの円安水準を付けた(ただし、9月8日現在、153円台と円高傾向)。円安下では海外の買い手にとって日本の商品が割安となり、需要が生じやすい。一方、海外向けの販売には各国の輸入規制や関税、表示・広告に関する規制、国際配送や返品対応、多言語・多通貨での決済といった実務上の負担が伴う。
市場の広がりを、単一市場への依存ではなく分散の機会と見る向きもある。
SHOPLINE Japanの宮内瑞紀氏は、美容室向けメーカー・ミルボンが米国・韓国・中国・EUを重点地域に据え、「1つの市場に依存しない」姿勢を徹底している点を取り上げ、「中小企業でも、海外現地ECや越境ECならこの多市場分散での事業展開を低コストで真似できます」と指摘している。
統計上の需要増と、中小が複数市場へ踏み出しやすくなった環境が重なっている、という見方である。
とりわけ、食品や化粧品、健康関連の商材では、輸出先の成分規制や表示ルールへの適合も欠かせない。主要国では少額輸入貨物の免税措置を見直す動きもあり、通関を取り巻く制度は流動的だ。このため、初期費用を抑えた代行型サービスの普及は参入の間口を広げるものの、こうした制度・実務面の対応をどの範囲まで外部に委ねられるかが、海外販売を継続できるかどうかを左右する。
こうした背景により、ECサービスの業界では、より海外販売への強みを持ち、かつ信頼性の高いサービスが求められる傾向にある。
The most utilized paid app in GMO Pepabo’s Color Me Shop’s app store during the first half of 2026 was ZenLink for Color Me Shop, a tool designed to facilitate international sales. This marked a significant shift, as a service aimed at overseas customers topped the rankings of a platform primarily focused on domestic sales. The growing demand for cross-border e-commerce reflects the increasing interest among small and medium-sized businesses in expanding their market reach beyond Japan.




